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目標やゴールがないけれど話す中で明らかにしたいというのはコーチングの対象になりますか?

コーチングのクライアントのことでお聞きしたいのですが、コーチングの対象は目標を持つ方で、カウンセリングを必要とする方はコーチングの対象ではないと学びました。カウンセリングは、心の問題に対して、心理学や精神医学の見地から助言することだと理解しています。

目標やゴールがないけど、それを話す中で明らかにしたいというものはコーチングのクライアントの対象になるのでしょうか?

話してすっきりするという効果をもたらすことはできるかもしれないのですが、カウンセリングの気もします。。。

新米コーチより

こんにちは。ご質問ありがとうございます。
これもまた大切なテーマですね。

1. コーチはどんなテーマに関わるべきか


まず、このテーマには2つの視点が含まれているかと思います。
1つ目は、「コーチはどんなテーマに関わるべきか」
2つ目は、「自分はどんなテーマに関わりたいか」です。

まずは、「コーチはどんなテーマに関わるべきか」について考えてみましょう。結論から言うと、私はこれについて「自分が自信を持って支援ができると思う領域について関わるべき」だと考えています。

一般的にはカウンセリングは心理療法を必要とされる方・心の病を患っている方に提供するものだと理解されているかと思います。「マイナスの状態をゼロにするのがカウンセリング。すでにプラスの状態をさらに良くするのがコーチング」と言われる場合もあります。
では、どこからが「心理療法を必要とする」のでしょうか?
どこからが「プラス」だと言えるのでしょうか?

これは、判断が難しい部分でもあります。なぜなら人は、多面的な存在であり、「職場での人間関係は上手くいくけれども、家族との人間関係は上手くいかない」「特定の領域では高い能力が発揮できるけれども、違う領域ではそうではない」ということが起こるからです。ある領域で力を発揮するために、一見関係のないように見える違う領域では心の治癒のようなものが必要という場合もあります。

例えば、来客者中心療法(クライアント中心療法)と呼ばれる心理療法をつくった米国の心理学者であるカール・ロジャースの考え方を中心に置いているコーチングの流派というのもあります。インナーチャイルドや前世などを扱うコーチもいます。

私自身、「クライアントが本来持っている力を発揮する」ということをテーマにコーチングを学び・実践し、深めてきましたが、その結果、カウンセリングで用いられている考え方や手法も、クライアントを後押しするために必要かつ有効な場合もあると実感しています。

大切なのはまずコーチ自身が、自分がすでに学んでいるコーチングはどのような考え方をベースにしたもので、それはどのような領域やテーマに大して有効なのかという自覚を持つことではないかと思います。

特にコーチングの実践を始めて間もないのであれば、自分が自信を持って扱うことのできるテーマに絞った方が、安心してセッションに臨むことができるかもしれません。

2. 自分はどんなテーマに関わりたいか

そして、「自分が扱うことができるテーマなのか」という以上に大切なのが「自分が関わりたいテーマなのか」だと思います。

これまで、コーチには「自己一致」が大切なことを繰り返しお伝えしてきたかと思います。「自分が心から取り組みたいと思っている」というのは、より良いセッションを提供していくためにとても大切な要素です。「これはコーチングかなあ」「このテーマに私が関わる必要があるだろうか」と心のどこかで思っていたら、あなたは持っている力をクライアントに向けて発揮しきれないでしょうし、それはきっとどこかでクライアントに伝わるのではないでしょうか。

自分自身が取り組みたいと思っているのであれば、今の時点で必要な知識やスキルがなくても、それを学びながらクライアントに提供していくということもできるのではと思います。

例えば、「ファウンデーション(自己基盤)を整える」というテーマのコーチングもあります。目標達成の土台として、目標そのものではないものも扱うという方法です。現時点で目標ははっきりしていなくても、自分自身の土台が整うと、自然と実現したいことが出てきてそれに向かう行動が起こっていくということもあります。

クライアントが、組織や社会の価値観を基準にしている中で本来持っている感性や想いが発揮されておらず、その状態ではいくら探してもピンとくる目標やゴールが出てこないという場合もあります。もしかしたら周りが何かに取り組んでいるから「自分も目標に向かわなきゃ」と思っているのかもしれません。そういう場合、まずは「目標やゴールに向かわないといけない」という思い込みから抜け出ることが、クライアントが本当に在りたい姿に近づく第一歩になるかもしれません。

3. 目標達成にいきなり向かわない方が上手くいくこともある

私の場合は、自分自身の基準を持ったり感性を発揮したりすることができていない場合、いきなり目標を決めてそこに向かうことではなく自分の感覚をちゃんとつかまえられるようになることを最初のクールのテーマとして提案することもあります。

筋トレをする前に整体をするといいという話を聞いたことがあるのですが、それは、ゆがんだ状態や固まった状態でトレーニングをしても、アンバランスに筋肉がついてしまうため、まずは身体全体がちゃんと動くようにして、バランスを整えて、そこから筋肉をつけるのがいいという考え方に基づいているそうです。

身体が硬い状態では「体操選手になるのは無理かな」と思っても、もしかしたら本当は柔らかく動くようになるかもしれないですよね。自分の持っている特性や個性・感性が発揮された状態で「だったら何をしたいか」ということに取り組んでいけるよう、まずは「この人はそもそも自分が本当に望む目標を設定できる状態なのか」を見極めるようにしています。

今日は、「どんな状態のクライアントと関わるか」や「何をコーチングのテーマとするか」に関係することを扱ってきましたがいかがだったでしょうか?

改めて、あなたはどんな人の、どんなテーマに関わりたいでしょうか?
誰が、どんな風になる姿があなたにとっての喜びですか?

ぜひまたお話し聞かせてください。

*個人的にいただいたご相談を元に相談者の許可を得て、ご相談内容を編集したものに回答を記載しています。通常のコーチングセッションでは、お悩みの相談をお受けすることやアドバイス・セッション内容の公開は行なっておりません。

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