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遅刻をしてくるクライアントにどう対応したらいいですか?

コーチングセッションの準備をしっかりして望もうとしていたのですが、クライアントさんにセッションの20分前に「仕事で間に合わない」と言われてしまいた。

コロコロ予定を変えてしまう方は成果があまり出ないと聞いたので「コーチングは緊急性は低いけれど重要なものだから、なるべく予定は変えないようにしてください」と伝えていたのですが…。

この場合、次のセッションでお話する際に、何か言ったほうが効果が出るのでしょうか? 言わずに「大丈夫ですよ〜」と流すべきでしょうか?

前回同意をした上での今回だったので、少し悲しく残念です。

新米コーチより

ご相談ありがとうございます

急な予定変更、困りますよね。

今回は「クライアントが約束の時間を守らないコーチ」からのご相談ですが、きっと同じように「約束の時間を守らない相手」にお困りの方もいらっしゃるのではと思います。

こんなときの問題解消法をご紹介します。

1. 出来事と気持ちを分ける

まずは、今回の「出来事」と「気持ち」について整理してみましょう。

出来事:
・約束の時間の直前にクライアントから時間変更もしくは中止の希望があった

気持ち:
・悲しい、残念

それでは、あなたが「悲しい」「残念」という気持ちになるのはなぜでしょうか?

一生懸命準備をしたからかもしれません。

クライアントが上手くいくようにという強い想いを持っているからかもしれません。

もし対面でのセッションだった場合は、間に合うようにと移動にも時間を使っているということもあるでしょう。

2. その感情が起きた理由を考える・受け止める

何が悲しいのか、残念なのか、その理由を自分自身に問いかけてみましょう。

同じ状況でも、人によって抱く感情は様々です。

「その状況で、そう感じる自分がいるということはどういうことなのか、何を大切にしたいからなのか」を考えてみてください。

「自分が残念な気持ちになる出来事」というのは、あなたが大切にしたいことを教えてくれるきっかけであるとともに、「私はこんなことを大切にしている」ということを受け止めることは、外でもないあなた自身です。

3. 行動の優先順位はどうやって決まるか

そして、それとは別に、今回の出来事、もっと言うと、人が行動の選択をどのように行うかについて考えてみましょ。

人は、「提示されたメリット」ではなく、「自分が実際にした体験」を優先して、その後の行動を決めると言われています。

レストランで食事をしたときに、もし美味しくなかったら、どんなに割引券をもらっても、もう行かないですよね?

「事前に相談すれば解決策が見つかるから、ちゃんと相談して」と上司に言われたとしても、もしこれまでに「相談したけれど、きちんと話を聞いてもらうことができなかった」という経験をしていた場合、その人は上司に相談をしたいとは思わないでしょう。

「コロコロ予定を変えてしまう方はあまり成果が出ない」

そうだと思います。

特に成果が出ないから、優先順位が低くなる。

あまり必要だと感じていないから予定を変えるのです。

もちろん仕事で「やむを得ず」ということはありますが、「コーチングが自分にとって重要なもの」という実感をクライアントがまだ持てていないという可能性を受け止めるのが良いのではと思います。

4. 上手くいかないことから学べること

そうなのか…、とガッカリされたかもしれません。

でも、これはチャンスとも言えます。

これまでどんなお話をされてきましたか?
クライアントは自分が実現したいこと・手に入れたいものを言葉にしていたでしょうか。

もし、実現したいことや手に入れたいものを言葉にしていて、コーチングはそこに向かって取り組むものだということが明確になっていたはずなのに優先順位が上がらないということは、その方が本当に手に入れたいものは別にあるということかもしれません。

未来の大きな目標ではなく、今自分自身の存在意義をもっと実感したい。
心の中で感じているモヤモヤを解消したい。
自信を持ちたい。

こういったことが自分が今手に入れたいものだということに、人は自分ではなかなか気づくことはできません。

本人が、本当の想いから目を背けていることもあります。
なぜなら、そんな想いを持つ自分は「できる自分」のセルフイメージと一致せず、「負の部分だ」と捉えているためです。

5. 指摘すればいいというものでもない

この場合、
「あなたが手に入れたいものってこういうものじゃないですか?」

と伝えることは、相手が自分が本当に手に入れたいものに気づくきっかけなる場合もありますが、逆効果な場合もあります。

気づいたところで、どうしたらいいか分からないから、閉じ込めているのです。

こういったケースに明確な正解があるわけではありませんが、一つの案として、クライアントが口にしている目標を目指しながら、その裏にある自分自身の本当の想いに気づいていくことを静かに待ってみるのはどうでしょうか。

6. 人には自分で気づく力がある、それを信じて待ってみる

人のことって、外から見ているとよく分かりますよね

でも自分のことはなかなか分かりません。

特に何か特定の「考え方」に囚われている場合、それは、色のついたメガネをかけているようなもので、かけている本人には分からないものです。

しかし、人は自分でそれに気づく力があります。

人に言われるのではなく、自分で気づいていくからこそ、それが押し付けではなく、その人の心や行動を動かす原動力となるのです。

そもそも、「相手が囚われている」と「自分が思っている」ことが正しいとは限らないですよね。

クライアントが自分が囚われていたものが何だったのかに自分で気づいたときに「そうだったんですね!」と驚くこともあるかと思います。

人は、今いる世界(ものの見方)を味わい尽くしたときに、あたらしい世界(ものの見方)に気づき始めることができると言われています。クライアントがどんな体験に基づき、どんな風に世界を見ているのか、一緒に味わい尽くしてみてはいかがでしょうか。

7. 自分の行動を明確にしておく

そうだ!

「セッションの時間が守られないとき」というテーマでしたね!

これについては、「こういうときこうする」を、自分に対してもクライアントに対しても、明確にしておくのが良いのではと思います。

クライアントに対しては

・15分以上遅れる場合はキャンセル扱い
・遅れた分の延長や振替えはしない
といった事実を(改めて)伝える。というくらいでしょうか。
(実際に延長などを全くしないかは状況に応じての判断になると思いますが。)

自分自身に対しては、「どんな風に時間を使うのか」を決めておくのがいでしょう。

私の場合はセッションの前に瞑想をしていますが、もしクライアントが遅れても、瞑想を続けることにしています。静かに瞑想をする時間が増えて、自分にはプラスになるし、その後セッションを行うとしても、クライアントにとってもプラスになるのではと思っています。もしそのときに多少心の乱れがあるとしても「ああ、自分はこういうことを大事にしているのだなあ」と、自分の気持ちを受け止めるようにしています。

8. チャレンジしているからこそ壁にぶつかる

「自分がこう感じた」と、相手に伝えることを我慢する必要はありませんが、自分自身が、気持ちの根っこをしっかりと受け止めれば、それを他者に受け止めてもらう必要はあまりなくなるのではと思います。誰かに受け止めてほしいと思うときは、何が自分にとって大事にしたいことなのかを自分が受け止め切れていないときかもしれません。

優先順位の話しを書きましたが、色々な事情で、気持ちはあっても、時間通りに始められないということは起こり得ますよね。そういうときに、毎回反応するのではなく、どっしりと、選択ができるといいですね。

ところで…

今回の件で、もしあなたが得したことや、学んだことがあるとするとどんなことでしょうか。

あなたが、一つの出来事に、様々な面から光を当ててみることができるようになることは、クライアントを後押しすることにもきっとつながるのではと思います。

またぜひお話、聞かせてください。

*個人的にいただいたご相談を元に相談者の許可を得て、ご相談内容を編集したものに回答を記載しています。通常のコーチングセッションでは、お悩みの相談をお受けすることやアドバイス・セッション内容の公開は行なっておりません。

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